過去の採択テーマ
2025年6月採択
紀平真理子/ 小粥千寿/ 平春来里
新しいComoNeという何もない場所で、人はどのようにつながっていくのか。エネルギーをおこし、たべものをつくる、食べる。そこでは何が交換されて、どのように、場やつながりが形作られるのか。市(いち)のはじまる過程を探ってみる。
そこにある資源や素材をつかって、そのもとに人はどう集まるのか。暗黙知化されている市場の形成のされ方を明らかにするため、場やつながりが形成される過程を探る。
シビックアグリカルチャー(市民による農業)の考え方を取り入れ、「朝市」という枠組みや在り方を再定義していく、朝市という場を市民参加型の「共創プラットフォーム」へ発展・更新しようとする試みでもあると思います。その思考や構想のプロセスを「展示」として見せる手法自体にも面白さがありますし、ComoNeとしても目指していきたい「未来につながる、文化の実験の場」という趣旨にも合致しています。ぜひ「コモの市」でも、実験的に朝市を開催してもらえたらとても嬉しいです。
2025年6月採択
齋藤政利
クッキーを使っての感情表現、気持ちの具現化を行うことを目的とするプロジェクト。自分の気持ちをクッキーの味・見た目で表現し、噛み砕いて飲み込むことで、言葉では表現しにくい複雑な感情を伝える事ができないかと探求する。
SNSを含めオンラインでのコミュニケーションツールが発達した現代において、言葉や文字以外で感情を表現し伝える方法はないか、またその気持ちをどう受け入れもらうか。また自分の気持ちを形にした際、同じような気持ちでも表す表現が人によってどう変わるか。 多様性が声高に問われる現在、どう発信し、どう受け入れるかという観点では表現方法が非常に重要な課題になっていると感じている。 では言葉や文字で表現することが苦手な人はどうすればいいのか。受け手に依存せず、別の手段で感情を伝える方法がないかを考え、クッキーという口にしやすい食材を通しての感情表現ができないか試みる。
「食べる」という行為と、「気持ち」「ことば」といった非物質的なものを結びつけることで、これまでにない感情表現のあり方を提示しようとする試みがとても興味深いです。複数の要素が重なり合って、新しいものが生まれていく予感もあります。新しくユニークなコミュニケーションのフローとアウトプットを、こうしてリアルな場を活用して実験し、動画などで可視化して残していく、感情・表現・コミュニケーションの構造そのものを考えるプロジェクトとして、共創や対話の文化醸成にもつながっていくことを期待しています。
2025年6月採択
BUNBIKEN 西村隆登
祖父の生業である熊野筆づくりの技術を、胎毛筆を起点に新たな形で継承し次代へ繋げるプロジェクト。書筆の需要減と職人の高齢化が進む中、「筆づくり」そのものの技術に焦点を当て、協業や技術展開を視野に新しいプロダクトを模索する。
熊野筆づくりの技術を新たな形で継承し次代へ繋げるプロジェクト。 新しいアプローチで熊野筆の新たな可能性の模索と、熊野筆ブランドの価値向上を目指す。 ①既存の「胎毛筆」製作サービスに付加価値を付けたプロダクトの開発。 ②筆を用いた「写歌詞」ワークショップの主催。 ・自分自身が筆司の孫であり、父親世代が誰も継いでいないという問題意識があるため。 ・熊野筆の文化(書道の文化)の衰退に一石を投じたいため。 ・広島と名古屋の二拠点生活にむけ、自分独自のサービスを準備しておきたいため。
ご提案書の通り、毛髪は個人のアイデンティティを形成するものであり、胎毛筆のように毛髪をデザイン材料とする取り組みはいくつか先行事例があります。写真として残す方法も素晴らしいと思いますが、書として美しく残すための額装、筆のデザインなど、どのように受け取るのか。残していくかにもぜひ思いを巡らせてほしいなと思います。性別年令を問わずに誰もが当事者となるプロジェクトだと思いますので取り組みの報告に期待しています。
2025年6月採択
上山明子/浅野健一/杉野智彦/近藤蓮/佐藤理玖
日本の伝統技法「乾漆」と先端技術である3Dプリンターを融合させた新たな造形表現の探求。素材の特性と現代性を活かし、未来につながる創造を目指す。
乾漆という日本の伝統的な素材・技法を、3Dプリンターなどの先端技術と融合させることで、新たな造形表現を探求します。漆を素材として用いたときの美しさや強度、修復性などの特性に着目し、アートとテクノロジーの枠組みを超えた表現の可能性に挑戦します。特にワークショップでは、乾漆や金箔貼りといった伝統技法と3Dプリンターによる造形を組み合わせることで、次世代の表現手法としての漆の可能性を広く共有していきます。 漆は、東洋において長く受け継がれてきた伝統文化でありながら、現代社会の中でその技術や精神性は失われつつあります。私は乾漆の技法を用いた制作活動を続ける中で、漆が持つ深い表現力や、人と人、社会とのつながりを生み出す力を実感してきました。こうした伝統的な素材と技術の価値を現代に再解釈し、新たなかたちで次世代に継承していくことが、自分の役割だと感じています。また、これまで行ってきた作品制作を通して、漆の表現を社会的なメッセージと結びつけることにも手応えを感じており、今後も「美しさ」と「意味」をあわせ持つアートを通して漆の良さを伝えていきたいと考えています。
伝統工芸で使用される漆とComoNeのFAB SPACE/STUDIOを活かしたユニークな試みだと感じました。 また、プロジェクトとしてプロダクト開発するにとどまらず、様々なバックグラウンドを持つ人たちと相互作用を起こしながらプロジェクトを推し進めていくという点にも関心を持ちました。 ComoNeでの出会いと、グローバルな視点で扱われた「漆」という日本の素材がどのように世界に届けられるのか楽しみです。
2025年6月採択
HiBiki
人の体に潜む380兆個超のウイルス。その驚異的な多様性を、誰もが“見て・触れて・知る”ことができるのが「META-VIRAL🌍」。目指すのは、ウイルスとその研究の世界をXRで体感できる、新しいサイエンスの可視化。
新しいサイエンスビジュアライゼーション(XR可視化):ウイルスのAR展示とサイエンスバーチャルラボワールドの実現にチャレンジする。 ウイルス研究特有の「顕微鏡を除くことでしか視えない壁」を取り払い、若い世代が科学に触れるハードルを下げるため。そして、オープンなコミュニケーションを通じて、研究者と一般の人々が「気軽に出会う」環境を作ること。これはアカデミアからのサイエンスコミュニケーションとして初めての試み。
ウィルスをネガティブなイメージとして捉えるだけではなく、正しくサイエンスを学び、データ解析とかけあわせ理工連携のプロジェクトとなること期待しています。
2025年6月採択
鷹野拓未/久保田祥/原田利空/辻本慶春
僕たちは東海中高のロボコンチームです!ComoNeの最新設備やFAB機器を活用しながら、世界大会に向けてロボットを進化させていきます。訪れる人々との出会いが新たな成長のきっかけに!レゴで広がるロボコンの世界を是非のぞいてみてください。★9/13(土)にはTOKAIロボフェスも開催予定!見て・さわって・走らせて、ロボットの魅力を体験しよう!★詳しくは公式インスタから
僕たちのチャレンジ @ ComoNe 僕たちは、普通科の中高に通うロボコンチームです。 レゴを使ったロボット開発を通して、世界大会という舞台に挑戦しています。 今回、ねのねプログラムに参加することで、次のような「チャレンジ」に取り組みます。 1.世界大会に向けたロボットの開発 2.FAB機器を活用した高度な機構・設計への挑戦 3.訪れる人々との交流によりロボコンの楽しさを伝える 4.チームとしての発信力を広げる試み チャレンジの背景は以下の通りです。 1.これまで表に出ることの少なかった「東海中高ロボコンチーム」の活動をさらに多くの人に知ってもらいたい 2.FAB施設や機器によって、今までにない制作環境を得て、ロボットの可能性を広げたい 3.研究者、来場者、ロボット好きな子どもたちとの出会いが、新たな刺激と学びになると信じているから 4.ロボットを通じた文化交流や、挑戦する楽しさを分かち合いたい 5.ComoNeでの挑戦を通して、僕たちのロボットがどんな成長を遂げるのか試してみたい
中高生がComoNeという共創の場に飛び込み、ロボット開発だけでなく、他チームとの交流や走行会を自ら企画している姿に強く惹かれました。既にクラウドファンディングなども始まっており、実現に向けた着実な歩みを感じています。ComoNeの場で、世代を越えて人と人がつながり、学びが共有される——そんな風景が日常になる未来に期待しています。同じ中高の卒業生としても、今後の展開を楽しみにしています!
2025年6月採択
城山真
モータースポーツの魅力を伝えるとともに、ファン同士の交流を深めることができるイベント。レーシングカーの展示、シュミレーター体験やトークショーなどを行いファンが体験できるイベントを作る。企業や団体から展示物提供や協力を募り実現する。そのため、一部内容が実現できない可能性あるが、柔軟に対応する。
I am going to challenge myself working with adults to be able to accomplish a goal which is to hold an event. This is challenging myself in a new way because it is my first time leading adults, and also is at a very large scale, where I will have more responsibility in a lot of things I am going to be doing throughout this project. I am also challenging myself to take a much bigger risk by trying to work with adults who have much more experience than me I am challenging myself to see what I am capable of doing. This will impact me by being able to have more confidence in myself but also would impact other people around me who will be inspired. I will be able to show people how I am able to work with adults no matter my age. This i s a powerful message if it works well, showing how passion and commitment can break the barrier of age. イベント開催という目標を達成するために、大人の方々と協力するという挑戦をしたいと思っています。大人の方々を率いるのは初めてで、しかも規模も大きいため、このプロジェクトを通して多くのことに責任を持つことになるので、私にとって新たな挑戦となります。私はまた、自分よりもはるかに経験豊富な大人と一緒に仕事をすることで、より大きなリスクを負うことに挑戦しています。 自分に何ができるのか、自分自身に挑戦しています。これは、自分自身にもっと自信を持てるようになるだけでなく、周りの人たちにも刺激を与え、刺激を与えるでしょう。年齢に関係なく、大人と関わることができるということを、周りの人に示すことができるでしょう。もしこれがうまくいけば、情熱と献身が年齢の壁を打ち破ることができるという、力強いメッセージになるでしょう。
欧米でいまだ人気あるモータースポーツ分野、モビリティのまち愛知、名古屋で次世代にモータースポーツの楽しさを伝える貴重なプロジェクトとして期待しています。
2025年6月採択
私たちは四兄弟の長女と次男。淡路島で塩作りに挑む兄の姿に影響を受け、塩の可能性に魅了されました。SNS発信や営業を通じて塩の現状を伝え、国産塩の普及と環境負荷の削減、サステナブルな製塩モデルの確立を目指します。
地球上のほとんどの生物にとってなくてはならない「塩」に着目したのがすばらしいです。いきなりハウス建設や販売などと大きな目標を掲げるのではなく、まずはご姉弟が楽しく、真剣に「塩作り」にご家庭で取り組む姿をみなに見せてほしいです。どんな課題や可能性を見出しているのか、そのためにどんな作り方に挑戦したのか。その塩をComoNeのキッチンを使って「塩むすび」でぜひ食べさせてください。
2025年6月採択
馬場美羽
「STREET CANVAS PROJECT」は、壁画を“まちの風景に溶け込みながらも新たな視点を生む装置”として捉え、新しい壁画表現に挑戦します。来訪者が自由に描ける参加型ワークショップを通じて、コミュニケーションを生み出します。
来訪者参加型の新しいあり方の壁画制作にチャレンジします。 アートには、人と人、人と街をつなぐ力があると信じているからです。街なかに自然なコミュニケーションを生み出したいと考えています。また、これまでアートに関心がなかった人にも、創作の楽しさに触れてほしいと願っています。
「日常にアートがある風景」という言葉に共感しました。まちの中に滲み出るアートが、誰かの記憶や行動を変える——そんな可能性に期待しています。装飾にとどまらず、まちと人をつなぐ装置として壁画を機能させようとする視点に、街づくりにチャレンジしている立場として強く惹かれました。また、複製可能なデジタル技術を用いつつも、唯一無二のアートとして成立させようとする挑戦にも強い関心があります。人が集い、関わり、記憶に残るこのプロジェクトの今後に、大いに期待しています。
2025年6月採択
サメ
今まで世界にないようなゲームコントローラを作ります。
入力機器の開発にチャレンジします。私たちは機械に対して様々な入力方法を持っています。例えばキーボードやマウスなどが一例です。 そういった入力方法が豊富なほど、機械を使って私たちはより面白いことができるのではと考えたからです。
GenAI時代を超えた未来に求められる、手触り感あるものづくりの体験として興味深いプロジェクトになること期待しています。
駅から図書館までを繋ぐ通り。屋台型の展示が立ち並びます。展示を眺めながらひと休みできるソファや大階段もあります。
This is a passageway connecting the subway station to the library.
The PASSAGE will be lined with stall-type exhibits.
There are also sofas and a grand staircase where visitors can take a break while viewing the exhibits.
様々な人々が混ざり合う“ローム”と名付けられたホール。講演などに利用できる約120席のホール。大階段まで合わせて利用することもできます。
LOAM HALL is a hall named “loam” where various people mix.
It seats about 120 people and can be used for lectures and live performances.
When the number of people is large, the hall can be used together with the grand staircase.
大きな本棚とゆったりとしたソファがあるエリア。棚主として、自分のルーツとなる本を並べる本棚を作ることもできます。本を介したつながりがここから生まれます。
ROOTS BOOKS has a large bookshelf and comfortable sofas.
As a shelf owner, you can also create your own bookshelf to display your own roots books. This place allows people to interact with each other through books.
靴を脱いで過ごせるスペース。
円になって座って話してみたり、床に紙をおいてみんなで書き込んでみたり。いつもと違うスタイルが新しい想像力を引き出します。
KOAGARI is a space where you can take off your shoes.
You can sit in a circle and talk there. You also can place a piece of paper on the floor and discuss with others.
The unusual style brings out new imagination.
活動の合間に、一息つけるような軽飲食を取り扱います。
Light food and beverages will be handled so that you can take a break between activities.
60席ほどのレクチャールーム。自由に形を変えるサンド(砂)のように、さまざまな形式で開催される講座や講演に、こちらでご参加いただけます。座席は、1階に接続される階段の上に配置されています。
SAND THEATER is a lecture room with about 60 seats.
Here, visitors can participate in lectures and talks held in a variety of formats, just like sand, which changes its shape freely.
Seats are located at the top of the stairs connected to the first floor.
会員限定のコワーキングスペース。グループ活動や貸切イベント、日々の交流の場としてお使いいただけます。
Wi-Fi完備。
LOUNGE is a members-only coworking space.
It can be used for group activities, private events, and daily socializing.
Wi-Fi is available.
3Dプリンターや刺しゅうミシンなど工作機器が揃います。発表や発信をしやすくする、撮影用のブースも利用できます。
FAB SPACEの機器のうち使用方法の講習が必要な機器は、初回利用の前に講習を受ける必要があります。
FAB space is equipped with 3D printers, embroidery machines, and other crafting equipment.
A booth for filming is also available for preparing presentations and disseminating information on activities.
東海エリアにゆかりのあるアーティストと、東海国立大学機構の研究領域・技術との連携による領域横断のSTEAM作品を3点制作し、展示します。アーティストと研究者の協働により、様々な視点から未来への問いかけを可視化し、作品にして届けます。
In the GALLERY space, three interdisciplinary STEAM works will be created and exhibited in collaboration with artists associated with the Tokai area and the research areas and researchers of the Tokai National Higher Education and Research System.
もの作りを始めとした作業や複数人での会議など、個人でもグループでも利用できる空間
"ROOM" is a space that can be used by individuals or groups for work, including manufacturing, or for meetings with multiple people.
吹き抜けになっている1階から地下の様子を見渡せます。廊下のカウンター席では、個人作業をすることもできます。
The basement can be seen from the first floor, which is an atrium. Individuals can work at the counter in the hallway.
7箇所の個室はすべてガラス張りになっており、活動の様子をアピールすることができます。
BRANCH has seven private rooms.
These rooms are glass-walled, so you can show off your activities.